強い寒波が訪れ、全国的に雪が降った所が多い今年の冬。雪景色を写真に撮るチャンスも多くありそうです。

降り積もった雪にレンズを向けて撮影したところ、見た目より暗く写ったという経験がある方も少なくないのではないでしょうか。では、なぜ雪を撮ると暗く写るのか、その理由を探ってみましょう。

まず、オート露出で撮影した雪景色の写真をご覧ください。

雪の撮影


画面のほとんどの部分が白い雪ですが、全体に暗く写りました。なぜ実際の見た目より暗く写ったのか、その理由は画面の大部分を占める白い雪の色にあります。

カメラのオート露出は、被写体の色の反射率に応じて適正な露出を自動的に算出します。反射が大きいと明るい場面と判断し光を絞り暗く写し、反対に反射が少ないと明るく写すようになります。

白い雪をレンズに向けて撮影した場合、雪の色からの反射を読み取りカメラが露出を決定します。雪の色は白ですから、反射率は高く、カメラは明るい場面と判断しますそのため光量を自動的に絞るように調節されたのが暗く写った理由です

それではこのような場合、実際に見た目に近い明るさで撮るにはどうしたらいいでしょうか。

それには、露出補正という機能を使います。露出補正はどのデジカメにも装備されていて、明るさを調整して撮影するときに使う機能です。

「+/-」と表記されたところがデジカメ本体の操作面に表記されている機種も多くあります。その「+/-」のところを押して設定します。またメニュー項目からも設定可能です。

露出補正はプラス側に設定すると明るく、反対にマイナス設定すると暗く写るようになります。

先にアップした写真と同じ場所で露出補正をプラス1.0にして撮影した写真がこちらです。元の暗く写った写真と比較してみてください。

雪の撮影


雪の撮影


露出補正の設定値幅は、機種により異なります。2.0から3.0の範囲で設定できるものが多いようです。また、明るさの設定は最も細かいもので1/3段階ずつ設定できるようになっているので、微妙な明るさもコントロールできます。

露出補正を設定して撮影してモニター画面で確認してその明るさの変化を確かめながら撮影するとわかりやすいでしょう。

雪の撮影をするときは、このように明るさを調整することがとても大事なポイントとなります。露出補正を使い上手に明るさをコントロールするときれいな雪景色が撮影できます。


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